マンガ、Blue Giant :ニューヨークのジャズシーンと「大」のジャズ|65歳からアートを造る
マンガ、Blue Giantでは、先の映画の先、大が欧州へ渡り、それなりの評判を得て、今はアメリカへ西海岸、ニューオリンズを経て、ボストン、そして、本場ニューヨークに来たところだ。
音楽が渦巻くNYで、現在のジャズの状況の中で、新参の大のバンドが、最底辺から活動を始めた。今のNYで大のバンドのジャズが生きて行けるのか?
作者のジャズ観がわかる、シーンである。
楽器屋のマイク、ジャズ好きである、ジャズの現状を嘆いている。
「NYはミュージアムで感動し、ミュージカルで涙して、ジャズで驚かなきゃいけないんだ。」
また、ジャズの安さを嘆く。
さっきのタコス2皿とビールで50ドル、ミュージカルは150ドル、で、ここのチャージが30ドル、ジャズが安すぎる。
そこで、取り直して聴く、エリック・ドルフィのAt the Five Spot。
さっき目にした、観客の居眠りを思い出し、「寝てる暇なんて無いよな」とまた嘆く。
そこに現われた買い物客「大」、既知のメンバーのドラマーからの情報とかYouTubeなどで聴いたりして、感銘を受けていた、ジャズミュージシャンが目の前に客として現れた。(感動!)
このマイク、そしてマンガの作者の現状へのジャズ観とぼくの方向は同じだ。評論家の柳楽光隆の見方には、現在のジャズシーンを紹介した功績は認めるが、全く賛成できない、大とか、マイクとか、作者石塚氏、などと共に。
但し、今回のマンガで異論がある。
このシーンだ。
「マイルス・デイヴィスも良いけど、もっと新しいジャズも聴いた方が良いぜ」はおかしい。マイルスはもちろんアコースティック時代もすごいけれど、エレクトリックのマイルスは現在の音楽にこれっぽちも負けてはいない、ぞ。
(ちょっと力が入り過ぎ?)