マリ、ドゴン族の村へ  出発 1日目(1)|ドゴン族の村へ、自然と文化のダブル世界遺産にアートを求めて

成田を出発。JALとは名が付いているが、全くのエア・フランス機。カミさんから頼まれていたJAL機内販売品も当然なし(帰りが純正JAL機なので帰りに期待)。
順調に、12時間の後パリに着き、ちょっと長い2時間をパリのシャルルドゴールで過ごし(飲食物が高い!)、無事、エアフランスAF0796のバマコ行きに乗りました。一番心配していた、日本からパリへの飛行機が遅れてバマコ行きに乗れない、と言う非常事態はとりあえずクリアしました。

飛行機はぎっしりいっぱいです。一日一便とは言えこれだけの人が毎日パリからバマコに行く。

何の事件も起こらない平穏な5時間半、ずーっと「海辺のカフカ」を読んでいました。

もともと村上春樹のファンなのですが、そのずっと前、学生時代からカフカの狂信的(?)ファンなのです。確かに村上の小説を読んでいるとカフカの小説の前提の上に成り立っているとは思っていたのですが、それまでカフカの名前は村上の口から出てなかったし(私の知る限り)、それが突然「小説の題名」に現れたときちょっとした衝撃を受けて、この「海辺のカフカ」を読むことが出来ませんでした。しかし、既に出版されてから数年が経ち、この機会に読んでみようと思ったのです。

特別な事は何も起こらず、定刻とおりにバマコに着く、とのアナウンス。後ろの席の黒人のお兄さんが、親切にこの日本くんだりから一人来た年寄りの日本人に興味を持ち、車があるのでホテルまで送ってやるよ、などと声をかけてくれる。決して、やばそうな人ではないように見えて、好意に甘えてもよいのだが、我が相談相手Nさんがバマコに所有の宿屋、「LAFIA」から迎えが来ているはずなのだ。

預けた荷物を待つ。なかなか出てこない。シャルルドゴールで乗る時、「確かにあなたの荷物は載っていますよ」とわざわざ確認してくれたくらいだから、まさか載っていない、事はありえない、と信じるが、出てこない。
さっきの後ろの席の黒人青年が、「荷物はどうだ?」と声をかけてくれる。
「車ででも送るよ。迎えは来ているか?」
やばいなぁ、と思った頃、ぽつねんと出てきた。
(続く)

 

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