マーロウ、ロング・グッドバイを読み始める |65歳からアートを作る
レイモンド・チャンドラーについては、耳にタコができるくらい聞いているが、実は読んだことがない、石の下に潜んだサンショウウオのように頑固、と言う訳ではないのだが・・・。
今回、たまたま、寺山修司のロング・グッドバイを図書館で検索して、「たまたまだよ」と言う感じで近くにチャンドラーのロング・グッドバイがあったと言うことだ。しかも、訳者が村上春樹なので、取りあえず、一緒に手繰ったと言うことになる。
最近、村上春樹以外の小説が読みづらくなってきている、何かしら、村上春樹だとさらさらと入り込め、それ以外の大半はせいぜい数十頁で放り出す場合が多い。
一緒に映っている、本、多和田葉子のSF「星に仄めかされて」だが、キッチンのシンクに一粒残った輪切りの唐辛子で、シンク全てが汚れていると感じるように、おもしろそうな予感はするのだが、多くの設定の内たった一つの違和感と何か受け入れられない言葉の調子で、数ページの努力しかさせてもらえなかった。
で、チャンドラーのマーロウは面白い、すごく分厚いのだが、多分最後まで読めるだろう。
昔、村上春樹がチャンドラーの面白い比喩、殆ど存在しないことを「太った郵便配達人がいないように」と言っていて、大いに面白がったのだが、その言葉はこのロング・グッドバイにあった。