(つづき1)『文学フリマ』、やってみた:奇跡が起きる

そうして、開場2時間で、「絶対に一冊も売れない」と悟ってしまって、もう帰っちゃおうか、とかも頭をよぎったが、思い直して、次回のリベンジを期待して研究すべき、と立て直した。
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取りあえず、ちょっとでも立ち止まった人には、300円の本(6冊ある)を差し上げることにした。金は入らないが、読んでくれるかも知れないし、更には、他の短編も読みたくなって、買ってくれる可能性だってある。
そして4冊ほど配った時に奇跡が起こった。

中年の男性が、並べてた本の中を見始めて、ちょっとチェックして、500円の本を買ってくれたのでした。やったぜ、っと、300円の本も差し上げた。
記念すべき第一号である。
それから、客としてぶらついたり、周りの人たちの販売のやり方を観察したりしていると、第2の奇跡が起こる。若い、高校生か大学生か、と思われる男性が、ぶらぶらとではなく、一直線に目がけるように来て、1000円の本を差して、これ下さい、と言い放ったのです。1万円札を出されてぎりぎり9千円のおつりがあって無事販売しました。これで2冊目、もう、大手を振って帰れる。
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思うに、第1のお客は、ぶらぶら見ながら、多分、カフカに引かれたのだろう、と感じる、そして、第2のお客は、確信犯のように向かってきてさっと買って帰ってしまった、どう考えても、本の内容を知っていて、事前に買おう、と決めたに違いない、そして、それができるのは、試し読みコーナーでしかない、そこで読んで買う事を決心したに違いない(=ある層にはそれなりにおもしろいだろう、と信じてる)。
売上、1500円、コストは場所代だけでも、6600円、5100円の赤字。
(つづく=次は周囲の方々の販売活動の観察結果を報告)

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