映画「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地」を見る|65歳からアートを造る(今77歳)

最近見たい映画がないなぁ、と嘆きながらチェックしていると、全く知らない人、ベルギーの女性監督シャンタル・アケルマン氏の特集を吉祥寺のUPlinkアップリンクでやっていて、その中に、3時間映画があった、しかも、更にチェックしてみると、その映画は、(あると知らなかったが)British Film Instituteという組織が、70年ほど前から10年毎に発表している「史上100の名画」で2022年版で、第1位を取ったというのである。2位がヒッチコックVertigo、3位が市民ケーン、4位が東京物語・・・。そして、主演は「去年マリエンバートで」「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」のデルフィーヌ・セイリグ(映画は見たが主役の名は知らなかった)との事。一筋縄では行かないはずである。で、行きました。3時間20分の映画。眠らないようにカフェイン満載の特効薬をもって。

映画は基本的に室内で進む、夫はいない(早死にだったか?)、学生の息子1人を育てている。画面は料理をつくったり、家事をしたり、を延々と固定カメラで捕えたりしている、タル・ベーラ的な感じ(タル・ベーラよりは短い)がある。しかし、息子が学校に行っている間に、定期的に、自宅で売春をしている。
その生活が延々と単調に定着カメラの長回しで進んで行く。
私はこの単調なまま映画が終わるのだろう、と予測していた、それだからこそ、第1位になったのだろう、と感じながら見ていた。
しかし(ネタばれだが)、私の予想を裏切って、最後に事件が起きた。ちょっと腹が立った、そのために延々と、3時間、映画を見せていたのか?と。でも、まあ、そこに向かって行く行程を全てを見せる、と言う事かもしれない。(でも、やはり、そのまま事件が起こらなかった方が優れている、と思うのだが・・・)

 

 

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