HANAYA 京都 (2)

信用金庫の横にようやく見つけたHANAYA、予想していたのとはずいぶん異なる雰囲気のジャズ屋さんだった。

目立たない場所なので要注意。

グランドピアノがおいてあり、長いカウンター、ゆったりとした雰囲気、サロン的な空間である。
カウンターに座る。
隣のお客さんが気軽に声をかけてきた。
私の格好はいかにも旅行者のように見えるだろう。
東京方面からの来訪者とばれる、マスター他のお客さんにもそれが伝えられる。
マスターとは同級生との事、一つ奥の部屋では同窓会をしていてマスターが忙しい、などの情報をくれる。
「東京にはこんなジャズ屋はないでしょう。」と言われて、「そうですね。」などと相槌を打つ。
実を言うと、雰囲気は根津の「ラクジ」に似ていると思う。
ただ、推測だが、ラクジは近所の人が多く、ここは同級生系が多そうだ。
更に言えば、ラクジのマスターはものすごく当りの柔らかい、細やかな客扱いをするけれで、ここは何となく難しそうな態度が感じられる(京都らしいところかもしれない)。
その内、カウンターに座っていた高齢者が遠方から来た客人にピアノの演奏を進呈したいと申し出があり、お礼を言う。
素人のピアノだが、悪くない演奏だ、隣の人が彼は、腕の良いだったか、有名なだったか、左官屋である、と教えてくれる。なかなかおしゃれな高齢者である。
また、アーティスト的な人も多い、と告げてくれるが、もちろん告げた人が悪いのではないけれど、正直、「それがどうした。」と感じる、つまり、私はサロン的雰囲気でジャズを聴きたいと思っているのではない。
その内、私の左隣に妙齢の女性が座り、その女性はマスターに音が小さいから大きくせよ、と要求し、大きくさせた、なかなかの気丈夫な人である。
何か話をしていて、神戸のJamJamの話になり、この人は常に大音量を必要としているようだ。
そしてアーティストだとの事、HPをその場でiPadで見せてもらい、なかなか話も弾んだのだけれど、10時半、京都駅に向け出発しなければならない時刻になり、退散。
その夜、夜行バスで東京方面に向かい、朝新宿に着いた。
今日1日で、外からだけも含めて、合計5軒のジャズ喫茶を巡った事になる。

HANAYA 京都 (2)” に対して1件のコメントがあります。

  1. KEN より:

    >私はサロン的雰囲気でジャズを聴きたいと思っているのではない。
    辛口ですね(笑)。でも、当然のことながら私も価値観を同じくします。
    60年代から70年代にかけての、「純正」ジャズ喫茶全盛の時代にそこに入り浸っていた世代には、いまだにそういう価値観を持ち続けている人々が結構残っているのではないかと思います。言わば化石のような存在ですね(爆)。

  2. Takashi より:

    そうかもしれませんね。
    何年も前ですが、誘われて吉祥寺のSometimeに入ったのですが、何故、今更こんな演奏を聴いていなければならないのか、と気分が悪くなって出た事がありました。
    当然、彼らが悪いのではなく、私が悪いのです。

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