第二次東北ジャズ喫茶行脚: ハーフ・ノート 水沢 パラゴンの住まい (2)

中に入ると、マスターらしき人と、女性が1人、カウンターの辺りで話していた。
私は玄関から少し離れた方の、つまりパラゴンが置かれ、その前に席がスクール・タイプで並んでいるエリアに進んだ。ここも、一般席と、パラゴン席が分けられているのです。
前から二番目の席に座り、今かかっている音楽を聴く。
きれいにメンテナンスされているパラゴンの前に陣取ると、昔の京都ビッグビートの感触がよみがえる。こんな音だったかなぁ、と想いながら、聴く、気持ちよい。
しばらく聴いて、一枚リクエストしようと思った、やはり、ここは、常套的ですが、コルトレーン、セルフレスネス、マイ・フェイバリット・シングズにならざるを得ないでしょう。
リクエストして、直後、私はもう一段前の席に、つまり最前列、目と鼻の先にパラゴンの出っ張ったスピーカの穴が迫ります。
パラゴンの、やはりちょっと古めかしい音が、荒れ狂います。最高!
(KENさんはどう言うかな、とチラッとかすめる)

私が20歳のころ、45年前ビッグビートで聴いていたころの近さだ。
こんなに長い間生きているスピーカー。

やはり、このスピーカーは、当然だが、居間のスピーカーです、近くに耳を持って行って聴くべきものなのでしょう。
コルトレーンのマイ・フェイバリットが終わって、私はどうしても、このパラゴンで、無謀かも知れないが、マイルスのエレクトリックを聴いて見たくなった。どんな風に聞こえるのだろう。
しかし・・・
「また、リクエストですが、マイルスのパンゲアをお願いしたいのですが、・・」
一瞬間があって、
「すみません、そのアルバムは置いてないんです。」
なるほど、そうかそういう解決法もあるよね、と納得した。
仕方ないので、
「では、フォア・アンド・モアを。」とその場を繕った。
残念ながら、パラゴンでパンゲアは無理だった。どこかで試して見れるのかなぁ。
(多分続く)

第二次東北ジャズ喫茶行脚: ハーフ・ノート 水沢 パラゴンの住まい (2)” に対して1件のコメントがあります。

  1. KEN より:

    ジャズ喫茶行脚とは羨ましいですね。私もいずれ・・・。
    私も、現役バリバリ時代のパラゴン、しかも伝説のビッグビートのおやじさんの鳴らすパラゴンの音と、今の後期高齢パラゴンの音とを比較するような野暮なまねはするつもりはありません(笑)。
    でもさすがにパラゴン、どんな鳴らし方をされていても、音に独特の風格がありますね。今一番聴いてみたいのは西宮のCorner Pocketのパラゴンです。

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